ファームさきくませ -くりやまさん家のコシヒカリ-

千葉県四街道市でコシヒカリを作っている水稲農家です。 現在はコシヒカリの他、飼料米や麦を扱う穀物部門。 さらに、栗やタケノコなどの山林作物の他、剪定・伐採・特殊伐採を行う山林部門を構えています。 日々のことを書いていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

2017年06月

ご心配おかけいたしております

こんにちは。
このところ、打ち合わせなどがあってバタバタしておりますが、体の方は少しばかり休ませることが出来ています。
ホッとしていますが、雑草のことを考えると頭が痛いです。

さて、今年ですが一人で10ha。
田んぼの枚数ですと100枚を超えるのですが、当然無理です。

おかげさまで、多くの方に迷惑をおかけしています。
この場を借りて、お詫びいたします。

じゃ、なんで無理なことをやっているのか?

ボクは、多くの人とは考えている順番が違います。
一般的には

 自分の出来る範囲でコツコツと

というのが当然。
その積み重ねが生きる、というのが王道だと思います。

でも、ボクはことこのミッションに関してはそうは思っていません。

どんなことがあっても、まずは10haまで面積を拡大する。
そこまで拡大してからが、ようやく勝負だと考えています。

本年、ようやく10haまで拡大しました。
もう3年はかかると思っていたのですが、ありがたい話です。

行政とも打ち合わせをしています。
認定農業者にも成りました。
人農地プランにも組み入れられました。
新技術の導入が出来ないかの勉強会にも参加しています。
人員の手配も目処がつきそうです。

ご心配をかけておりますが、いよいよ来年からスタートが切れそうです!

どうぞよろしくお願いいたします。

なんとかなる

こんばんは。
カラ梅雨とささやかれていた今年ですが、中干し直前の今日からはどうやら本格的な梅雨のようです。
植え遅れが目立った自分としてはうれしい部分もあるのですが、雑草の勢いがよくなるのは頭が痛いですね。

さて、先日の話。
ちょっと訳あって、大きな会社の重役をやっていた方とお話をする機会がありました。
その際に、

 調子はどうだい?

と聞かれ、格好をつけても仕方がないので正直に

 今年も大失敗です

と答えました。
すると笑って、

 そうか俺も失敗ばっかりだったぞ

 でも、そんなときでも なんとかなる って思わなくちゃ

と話されました。

 挑戦をするということには、どうしても失敗がついてまわる。
 それを避けようとしては、結局は何も出来ない。
 怖くなって足を止めていては先に進まない。
 失敗しても、なんとかなる、そう思って進むしかない。

そう話をしてくれました。
ありがたいなと、ちょっぴり涙が出てきたのはナイショ。

まぁ、確かにこんなに大失敗をすることも普通はないだろうから、いい経験が出来たと思うしかないよね。
人事を尽くして天命を待てば、なんとかなる・・・かな?

でも、ここを乗り越えられれば、ようやく目指していた局面に手が届きます。
限界の向こうは無限大!

苦しいけれど、がんばっていきます!!

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【備忘録】2017/6 食糧需給の動き(出所:米国農務省)

備忘録として、世界の穀物需給についてアナウンスをしています。
精米付いては、北米等での作付面積の拡大等もあり需給は改善。


出所:農林水産省大臣官房食料安全保障課国際需給動向把握担当

   米国農務省、6月9日(現地時間)
   2017/18年度の2回目の世界及び主要国の穀物・大豆に関する需給見通し


2016/17年度の穀物の生産量は消費量を下回り、大豆の生産量は消費量を上回る見込み
※現時点では、北半球は作付作業中、南半球では未だ作付作用が始まっていないため、本報告は極めて暫定的なものである

世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量   25億3,090万トン(対前年度比 2.6%減)
(2)消費量   25億6,398万トン(対前年度比 0.2%減)
(3)期末在庫量 6億272万トン(対前年度比 5.2%減)
(4)期末在庫率 23.5%(対前年度差 1.2ポイント減)

 
《主な品目別の動向》
 
〈小麦〉
 生産量は、インド、EU、中国等で増加するものの、米国で冬小麦の収穫面積が100年以上ぶりの低水準となることから減少、豪州、ロシア等でも減少が見込まれることから、世界全体では前年度を下回る見込み。
 また、消費量は、
中国等で減少することから前年度を下回る見込み。世界全体の生産量は消費量を上回り、期末在庫率は前年度より上昇。

(1)生産量 7億3,953万トン(対前年度比 1.9%減)
・インド、EU、中国等で増加米国豪州ロシア等で減少
(前月に比べ、ロシア等で上方修正)
(2)消費量 7億3,477万トン(対前年度比 0.7%減)
中国等で減少
(3)期末在庫量 2億6,119万トン(対前年度比 1.9%増)
・中国等で増加、米国、カナダ等で減少
(4)期末在庫率 35.5%(対前年度差 0.9ポイント増)

〈とうもろこし〉
 生産量は、米国で、中国等で減少が見込まれることから、世界全体では前年度を下回る見込み。
 また、
消費量は、中国、EU等で増加することから史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を下回
り、期末在庫率は前年度より低下。
 なお、カナダでは、オンタリオ州及びケベック州で5月に湿潤型の天候に見舞われ、播種作業の遅れや単収の低下が見込まれることから、2017/18年度の生産量が前月から80万トン下方修正された。
 また、ブラジルでは、5月に平年を超える降雨に恵まれ単収の上昇が見込まれることから、2016/17年度の生産量が前月から100万トン上方修正された。

(1)生産量 10億3,186万トン(対前年度比 3.3%減)
米国、中国、南アフリカ、ブラジル、メキシコ等で減少
(2)消費量 10億6,212万トン(対前年度比  0.7%増)
・中国、EU等で増加
(3)期末在庫量 1億9,433万トン(対前年度比 13.5%減)
中国、米国等で減少
(4)期末在庫率 18.3%(対前年度差 3.0ポイント減)

〈米(精米)〉
 生産量は、タイ等で増加するものの、インド等で減少が見込まれることから、世界全体では前年度を下回る見込み。
 また、消費量は、中国等で減少するものの、
インド、タイ等で増加することから史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回り、期末在庫率は前年度より上昇。
 
(1)生産量 4億8,104万トン(対前年度比 0.4%減)
・インド等で減少 
(2)消費量 4億7,972万トン(対前年度比 0.0%増)
(3)期末在庫量 1億2,055万トン(対前年度比 1.1%増)
・中国等で増加
(4)期末在庫率 25.1%(対前年度差 0.3ポイント増)
 

2.世界の大豆需給の概要(見込み)
 生産量は、中国等で増加するものの、ブラジル、米国等で減少が見込まれることから、世界全体では前年度を下回る見込み。
 また、消費量は、中国、
米国等で増加することから史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回るものの、期末在庫率は前年度より低下。

(1)生産量 3億4,467万トン(対前年度比 1.9%減)
・ブラジル等で減少
(2)消費量 3億4,421万トン(対前年度比 3.9%増)
・中国等で増加 
(3)期末在庫量 9,222万トン(対前年度比 1.1%減)
(4)期末在庫率 26.8%(対前年度差 1.3ポイント減)

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生産調整に関する一考察

今日は、友人とお米の話をしていました。 色々と考えを巡らせることでしたので、ちょっとばかりシェアをさせていただきます。 みなさんも減反政策というお話を耳にしたことがある思います。
要は、おコメの生産を減らして、おコメの値段が下落するのを避ける政策です。
現在は、減反という言葉はなくなっていますが、政策の一環として
生産調整という形で残っています。強制的なものではありませんが、飼料米などの形で食用米の生産を調整しています

その概要に対して、友人から

 お米の値段が下がったから、なんとかお米の需要が残っているのではないか?
 20年前に比べて、確かに米価は下落している。
 もし、20年前と同じ価格だった場合には、もっともっとおコメの消費は減っていたのではないか?

という問いがありました。
それに対して僕は、

 そうではないのではないか?
 そもそも現在は、家族の形が変わり、自炊をする人たちが減っている。
 一人暮らしの大学生なら、炊飯器や鍋などを買うお金がないため、自炊をしていない。
 でも、一方で中食でのコメ消費は増えている。
 だから、価格による問題よりも、核家族化による炊事環境の変化が大きいのでは無いか?

 ※自炊が選択肢から外れていることを指した。
  でも、振り返ると確かに米価が下落していなかったら、需要がもっと減っていた可能性はある。
  と今は思っています。


という言葉を発していましたが、一方で彼の指摘した視点は面白いなと思えました。
確かに、主食とはいえ現在はパンなど小麦の消費量が増えており、お米の需要が減り続けているのは事実。
僕は、米よりパンや麺の方が単価が高いために、より安い食料に流れたということではないと思っていました。高齢化がお米の消費に影響していることがありますが、一方で核家族化によるコメ消費の変化は、お米を食べられるようにする手間のコストが大きいのかもしれないと今は考えています。

なら、手間というコストを補う為にコメはもっと安くなるべきなのか?

たとえば、彼の指摘するように生産調整を廃し市場にすべて任せたときにどうなるのか?

現在、水稲農家の方々は60代以上の方が中心になっています。
年金受給者である方々が多く、生業として行っているよりも、営々と続けてきた稲作を使命感で行っているケースが多いのではないかと思います。
そのため、生業として行っている方との間では、コストに対する意識にかなりのズレが存在しています。

現在の平均的な水稲農家の作付規模は1ha。
多くの農家が生業で行っている規模とは言えないのが実情です。
水稲生産だけで食べていくには最低でも10haの規模が必要と言われていますので、大きなズレがそこには存在しています。

そして、基本的にそのズレの上に市場が存在しているといえます。

ですが、営農のメインプレイヤーである高齢者から、その下の世代へ営農のバトンが渡っているとはいいがたいのが現状です。
そうであるのならば、このズレのある市場を維持することは、早晩難しくなると思われます。

であれば、現時点で市場による需給調整機能に完全に依存すると、生業で稲作をしている農家が退出していく可能性が高いといえるでしょう。
そうではないかもしれないですが、その可能性が大きく存在します。

そして、時が進み供給サイド(農家)の退出者が続出した際に、残念ながら新規参入が簡単には行えません。
荒れた水田は元に戻るには時間がかかりますし、多くの資本(高額のトラクターや多くの圃場)が必要になります。

それはつまり、主食であるおコメの供給が悪化するということでしょう。

その際に、海外から米であったり小麦であったり穀物を輸入することにしたとしても、それも簡単には行えなえないでしょう。北欧の小国であればいざ知らず、日本は1億人も暮らしていて人口が多すぎるんです。
現在、アジアの国々が豊かになり、穀物の消費量が多くなっています。
それはつまり、世界の食糧需給のバランスは消費が多くなっているといえます。
そして、各国が豊かになっているということは、日本にとって安い価格で食料を確保できるのかは不透明ということです。

だからこそ、日本は自国での供給を維持する必要があるといえます。

それらのことが相まって、生産調整が存在しているのだと思います。
しかし、使命感で営農している方々がリタイヤしたときには、大きく供給が崩れる可能性があります。
その時は、生産調整もなくなるのではないでしょうか。



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麦刈り終了

この秋、わけあって乾燥場を丸ごと借り受けることになっています。
が、いきなりで上手く行くわけも無いので、勉強をかね、麦刈りで利用されている方々のお手伝いにここ数日伺っていました。
今日は乾燥場の掃除をして終了。
明日はコンバインの清掃をするそうですが、明日は田んぼの仕事をするので僕は今日で終了。

P_20170608_083956


この大きな機械が汎用コンバインといわれる麦の収穫機です。
前のカゴ部分が回転して麦を刈り取り部分に入れていき、藁ごと飲み込んでいきます。
刈り取り部分のサイズは約3m。
本国では7mもあったそうですが、取り扱いの関係からカットオフしたそうです。
P_20170606_114236


こちらは国産のコンバイン。

P_20170606_114923


このトラクターが牽引する積載車に載せてやってきます。
これも大きいのですが、サイズが全然違います。

昔は80町歩弱(東京ディズニーランド1.5倍)も作っていたそうです。
というわけで、こんなに大きな機械でバリバリと作業をしていたわけです。

が、首都圏ということもあり宅地化などの影響からか、現在は20町歩程度まで少なくなっているそうです。

実は、個人的にですが

 お米の他に麦の作付が出来ないだろうか

と考えています。
でも、

 麦は儲からないよ

といわれています。
それでも、
 
 でっかい農機でバリバリ出来たら楽しいだろうな

とも思う自分。
まぁ、そんなこと考えていますが、いまはお米の方が大変です。
どう考えても肥料不足の田んぼがいくつかあるので、明日は肥料撒きをするつもり。
畦が完全に壊れた田んぼもありますし、雑草が生えだしている田んぼもあるわけで、先の話よりもいまの話。

それでも、いままでとは異なる仕事に触れることが出来て楽しかった。

なお、ここの乾燥場には色選別機というものがあるので、麦と米を分けることが出来ます。
それがないと麦を使った乾燥施設で米の乾燥作業は出来ません。

さて、秋に向けて頑張りまっす!!


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