備忘録として、世界の穀物需給についてアナウンスをしています。

全体の需給見通しは「生産量は消費量を上回る見込み」。


出所:農林水産省大臣官房食料安全保障課国際需給動向把握担当

   米国農務省、6月11日(現地時間)
   2020/21年度の2回目の世界及び主要国の穀物・大豆に関する需給見通し


2019/20年度の穀物の生産量は消費量を上回る見込み


世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量   27億6,013万トン(対前年度比 3.6%
(2)消費量   27億842万トン(対前年度比 2.3%増)
(3)期末在庫量 8億7,253万トン(対前年度比 6.3%
(4)期末在庫率 32.2%(対前年度差 1.2ポイント

 
《主な品目別の動向》
 
〈小麦〉
 世界の生産量は、EU、ウクライナで生育期の乾燥により生産量が減少する一方、2年間干ばつが連続した豪州で生産量が回復することに加え、インドで生産量が史上最高となること等から、史上最高となる見通し。
 世界の消費量も中国、インド等で増加し史上最高となる見通し。
 世界の生産量が消費量を上回り、期末在庫量は前年度より増加し、史上最高となる見通し。

(1)生産量 7億7,343万トン(対前年度比 1.2%
豪州、インド、ロシア、中国、カザフスタン等で増加EU、ウクライナ等で減少
 (前月に比べインド、豪州で上方修正、EUで下方修正)
(2)消費量 7億5,319
万トン(対前年度比 0.6%
・中国、インド等で増加、EU等で減少
(3)期末在庫量 3億1,609万トン(対前年度比 6.8%
中国、インド、豪州等で増加
 (先月に比べインドで上方修正)
(4)期末在庫率 42.0%(対前年度差 2.4ポイント


〈とうもろこし〉
 世界の生産量は、米国で収穫面積の増加により生産量が初めて4億トンを上回ること等から史上最高となる見通し。
 世界の消費量は、米国でコロナウイルスの感染拡大による前年度のバイオエタノール向け及び飼料需要減から回復すること等から前年度より増加する見通し。
 世界の生産量が消費量を上回り、期末在庫量は前年度より増加する見通し。

(1)生産量 11億8,848万トン(対前年度比 6.7%増)
米国ブラジル、ウクライナメキシコカナダ等で増加、南ア等で減少
(2)消費量 11億6,351万トン(対前年度比  3.8%
米国中国、EU等で増加
(3)期末在庫量 3億3,787万トン(対前年度比 8.0%増)
米国、ブラジル等で増加、中国等で減少
 (先月に比べ中国で下方修正)
(4)期末在庫率 29.0%(対前年度差 1.1ポイント増)

〈米(精米)〉
 
 世界の生産量は、タイと中国等で増加することから史上最高となる見通し。
 世界の生産量は消費量を上回り、期末在庫量は前年度より増加する見通し。

(1)生産量:5億209万トン(対前年度比 1.6%増)
タイ、中国等で増加
(2)消費量:4億9,799万トン(対前年度比 1.7%増)
・中国等で増加
(3)期末在庫量:1億8,535万トン(対前年度比 2.3%増
インド等で増加
(4)期末在庫率:37.2%(対前年度差 0.2ポイント

2.世界の大豆需給の概要(見込み)
 世界の生産量は、米国で収穫面積の増加により増加し、ブラジル、アルゼンチンでも増産となることから史上最高となる見通し。
 一方、世界の消費量は、中国等で飼料需要が回復すること等により増加することから、前年度より増加する見通し。
 期末在庫量は前年度より減少する見通し。

(1)生産量 3億6,285トン(対前年度比 8.2%増)
米国、ブラジル、アルゼンチン等で増加
(2)消費量 3億6,174万トン(対前年度比 3.8%増)
・中国、アルゼンチン等で増加。
(3)期末在庫量 9,634万トン(対前年度比 2.9%
米国等で減少。
(4)期末在庫率 26.6%(対前年度差 1.8ポイント


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