備忘録として、世界の穀物需給についてアナウンスをしています。

全体の需給見通しは「生産量は消費量を下回る見込み」。


出所:農林水産省大臣官房食料安全保障課国際需給動向把握担当

   米国農務省、4月9日(現地時間)
   2019/20年度の12回目の世界及び主要国の穀物・大豆に関する需給見通し


2019/20年度の穀物の生産量は消費量を下回る見込み


世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量   26億6,431万トン(対前年度比 1.4%
(2)消費量   26億5,842万トン(対前年度比 0.6%増)
(3)期末在庫量 8億781万トン(対前年度比 0.7%
(4)期末在庫率 30.4%(対前年度差 0.0ポイント

 
《主な品目別の動向》
 
〈小麦〉
 世界の生産量は、EUで増加、インドで史上最高となること等から、前年度より増加する見通し。
 世界の消費量は中国、インド等で下方修正されたが前年度より増加する見通し。
 世界の生産量が消費量を上回り、期末在庫量は前年度より増加し、史上最高となる見通し。なお、輸出規制の導入によりロシアの輸出量が減少するものの、EUで増加する見通し。

(1)生産量 7億6,446万トン(対前年度比 4.5%
EU、ウクライナインド、中国等で増加、カザフスタン豪州で減少
(2)消費量 7億4,978万トン(対前年度比 1.7%
EU等で増加
 (前月に比べ中国で下方修正)
(3)期末在庫量 2億9,278万トン(対前年度比 5.3%
中国、インド等で増加、米国で減少
 (前月に比べ中国で上方修正)
(4)期末在庫率 39.0%(対前年度差 1.3ポイント


〈とうもろこし〉
 世界の生産量は、EU等で上方修正されたものの、前年度より減少する見通し。
 世界の消費量は、米国でのガソリンの消費減に伴うエタノール生産の減少見通しから下方修正され、前年度より減少する見通し。
 世界の生産量が消費量を下回り、期末在庫量は前年度より減少する見通し。

(1)生産量 11億1,302万トン(対前年度比 0.9%
南ア中国、ロシア、EU等で増加、米国、メキシコ等で減少
(2)消費量 11億3,079万トン(対前年度比  1.2%
中国等で増加、EU、米国等で減少
 (前月に比べ米国で下方修正)
(3)期末在庫量 3億317万トン(対前年度比 5.5%減)
中国、米国、メキシコ等で減少
 (前月に比べ米国で上方修正)
(4)期末在庫率 26.8%(対前年度差 1.2ポイント減)

〈米(精米)〉
 
 世界の生産量は、ベトナム等東南アジア諸国で下方修正されたことから、前年度より減少する見通し。
 世界の生産量は消費量を上回り、期末在庫量は前年度より増加する見通し。なお、ベトナム、ミャンマー、カンボジアで国内供給確保のため、輸出規制の導入により輸出量が減少する見通し。

(1)生産量:4億9,608万トン(対前年度比 0.6%減)
タイ等で減少
(2)消費量:4億9,019万トン(対前年度比 0.9%増)
インド等で増加
(3)期末在庫量:1億8,160万トン(対前年度比 3.4%増
・インド、中国等で増加
(4)期末在庫率:37.0%(対前年度差 0.9ポイント

2.世界の大豆需給の概要(見込み)
 世界の生産量は、ブラジル南部、アルゼンチンで乾燥天候の影響により生産量が下方修正され、前年度より減少する見通し。
 世界の生産量が消費量を下回るため、期末在庫量は前年度より減少する見通し。

(1)生産量 3億3,808トン(対前年度比 5.7%減)
ブラジル、中国等で増加、米国、アルゼンチン等で減少
 (前月に比べアルゼンチンで下方修正)
(2)消費量 3億4,841万トン(対前年度比 1.5%増)
・ブラジル等で増加。
 (前月に比べアルゼンチンで下方修正)
(3)期末在庫量 145万トン(対前年度比 9.3%
・中国等で増加、米国等で減少。
 (前月に比べブラジルで下方修正)
(4)期末在庫率 28.8%(対前年度差 3.5ポイント


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