9月末にようやく2019年度の稲刈りが終わりました。

刈り取り量は昨年より多く感じられたのですが、モミが厚くなっていたのか、結果的には昨年より終了は落ちました。
9月の台風被害というよりは、7月の日照不足、ならびに肥料不足かなと考えられます。

2018年に比べて、満足が図れた点は

 育苗を効率化できたこと
 資材の効率利用が図れたこと
 コンバイントレーラーによる機動力の上昇

などがあげられました。
反対に、問題点としては

 田植同時施肥トラブルによる肥料効果の低下
 畦の軟弱性
 水回りの不満足性

などが上げられます。
やることが多すぎたこともあり 40点 程度の自己採点になります。
悔しいですね。

さて、それを踏まえて来期は、作業の大幅な見直しを図ることにしました。

1:田植同時施肥を止める。
田植同時施肥は、前もって施肥をする必要が無く、田植え時にまとめて作業をすることが出来ます。
が、機械自体のトラブル、雨天では行えない、また面積が多くなると田植作業の効率化が阻害される点が問題になります。

さきくませでは上記の問題点が顕著になっているので、田植同時施肥をやめます。
それに伴い、肥料散布機ブロードキャスター)を導入します。

2:ロータリー耕からスキ耕体系への変更。
圃場内残渣の対応を考え、この秋から導入した草刈機フレールモア)での全圃場の除草を行います。
その後は、ディスクロータリーを利用したスキ耕。
さらに2メートルのドライブハローを利用した表層混和を行い、残渣処理と合わせて天地返し後に代掻きを行いやすい圃場条件を作ります。
現在、1.8mのロータリーを利用していますが、ディスクロータリーのスピードと、2mドライブハローの長さから耕耘作業のスピードアップも予想されます。

以上のことから
2月中に畦塗り機による畦塗りを行い、3月にブロードキャスターによる肥料散布、3月から4月の頭に2メートルのドライブハローによる混和。
そして、4月半ばからウイングハローによる代掻き。
4月20日より田植えを開始とする運びです。

3:肥料の見直し。
施肥体系を変更するにあたり肥料を一発肥料からローコスト資材(オール14)へと変更します。
本来は、ハイコスト資材を導入すべきと思うのですが、肥料効果に疑問がある点(温暖化に伴う狙い通りの効果が得られない問題)、ならびにマイクロプラスチックの問題から変更を決定しました。

なお、今期一定の手応えを感じた有機質資材(鶏糞)については、単肥での使用を増やす予定です。
また、在庫もあるので、2020年の肥料のコストは作付け面積の上昇がありながらも前年同様かもしくは低下させる予定です。

除草剤については、中期・後期剤で一定の成果が見えました。
ただし、水の管理が徹底することによりさらにコストの低廉化が図られるので、人の手当によって圃場の状態をよく出来ないかを検討しています。
初期剤については、本年の発注ミスにより2020年分まで用意できているので、かなりの低コスト化が図れそうです。
ドローンの導入については、資金的な問題から2021年以降へ持ち越し。

4:設備投資。
既に作業機(フレールモア、ブロードキャスター)を購入していますが、さらに機材の導入を予定しています。
トラクターについては60馬力クラスの中型機を検討していましたが、今期の収量低下からの資金不足により見送りし、30馬力クラスの中古トラクターを現在検討中。
田植機はすでに来期の利用は困難な状態ですので、地均しローター付きの中古田植機を物色しているところです。
当初予定よりも大幅に設備投資は縮小させることになりました。

5:人件費の増額。
4~5月期の水回りの困難性を排除するために、パートを受け入れることを考える。
もし難しいようならばシルバー人材センターに相談を行い、人の確保を最重点で考えたい。
その為にも、労働契約書の準備をしなければならない。
この辺りのことは、さきくませのウィークポイントであるため重点的に対応する。

6:その他
育苗関連については、施設が台風によるダメージを受けているので本年と同じ運用は出来ないと思います。
露地プールでの対応も検討する必要が出ています。
が、昨年の時点で露地プールを検討していたので、それほど問題は無いかとも考えています。

以上、2020年は設備投資を縮減し、肥料農薬のコストを低減させ、それらを人件費へ振り替えます。
作付け規模も、さらに増加しますがコストは本年同様にとどめる予定です。
また、秋から春にかけての作業を体系化し、かつ単純化することにより、より効率的な運営を図れるように努力します。


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