備忘録として、世界の穀物需給についてアナウンスをしています。
全体の需給見通しは、前年度までとは異なり「生産量は消費量を上回る見込み」。
全体の需給見通しは、前年度までとは異なり「生産量は消費量を上回る見込み」。
出所:農林水産省大臣官房食料安全保障課国際需給動向把握担当
米国農務省、6月11日(現地時間)
2019/20年度の2回目の世界及び主要国の穀物・大豆に関する需給見通し
-2018/19年度の穀物の生産量は消費量を上回る見込み-
※現時点では、北半球では作付作業中、南半球では未だ作付作業が始まっていないため、
本報告は極めて暫定的なものである。
世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量 26億6,792万トン(対前年度比 1.6%増)
(2)消費量 26億8,041万トン(対前年度比 1.6%増)
(3)期末在庫量 7億8,595万トン(対前年度比 1.6%減)
(4)期末在庫率 29.3%(対前年度差 0.9ポイント減)
《主な品目別の動向》
〈小麦〉
世界の生産量は、ロシア、ウクライナで天候に恵まれ上方修正され、増産となる見通し。
世界の生産量は消費量を上回り、期末在庫量は前年度より増加する見通し。また、米国では、とうもろこし減産による飼料向けの代替需要により、消費量は増加し、期末在庫量は前月より下方修正されたが、51.7%と高い水準を維持する見通し。
(1)生産量 7億8,083万トン(対前年度比 6.7%増)
・EU、ロシア、豪州、ウクライナ、カナダ等で増加
(2)消費量 7億6,306万トン(対前年度比 3.7%増)
・EU、中国、米国、インド等で増加
(3)期末在庫量 2億9,434万トン(対前年度比 6.4%増)
・中国、EU、インド等で増加
(4)期末在庫率 38.6%(対前年度差 1.0ポイント増)
〈とうもろこし〉
世界の生産量は、米国で降雨過多で作付けが遅れ、作付面積、単収が低下することから、生産量で前月から3,460万トン下方修正され、前年度を下回る見通し。
世界の消費量は、前年度並みの見通し。世界の消費量が生産量を上回ることから、期末在庫は減少する見通し。なお、米国では、生産量の減少により期末在庫量は低下し、2013/14年度以来の低水準の11.8%となる見通し。
世界の消費量は、
(1)生産量 10億9,919万トン(対前年度比 1.9%減)
・南ア、ロシア等で増加、米国、中国、ウクライナ等で減少
(前月に比べ、米国で下方修正)
・南ア、ロシア等で増加、米国、中国、ウクライナ等で減少
(前月に比べ、米国で下方修正)
(2)消費量 11億3,405万トン(対前年度比 0.0%減)
・中国、ブラジル等で増加、EU、米国等で減少
(前月に比べ、米国で下方修正)
(3)期末在庫量 2億9,052万トン(対前年度比 10.7%減)
・中国、米国等で減少
(前月に比べ米国、アルゼンチンで下方修正)
(前月に比べ米国、アルゼンチンで下方修正)
(4)期末在庫率 25.6%(対前年度差 3.1ポイント減)
〈米(精米)〉
世界の生産量は消費量を上回り、期末在庫量は前年度より増加する見通し。
世界の生産量は、中国に加え、米国で降雨過多による作付面積の減少から前年度より減少する見通し。
(1)生産量:4億9,762万トン(対前年度比0.3%減)
・中国等で減少
(2)消費量:4億9,595万トン(対前年度比1.0%増)
(3)期末在庫量:1億7,187万トン(対前年度比1.0%増
(4)期末在庫率:34.7%(対前年度差0.0ポイント減)
2.世界の大豆需給の概要(見込み)
世界の生産量は、前年度減産となったブラジルで史上最高となるも、米国、アルゼンチンで減少となることから減少する見通し。
世界の生産量と消費量がほぼ同じとなるため、期末在庫量は前年度並となる見通し。米国では降雨過多により作付けが遅れているが、作付け可能な期間がまだ残っているため、前月の生産量見通しを据え置いた。なお、米国の期末在庫量は前年度の中国向け輸出の減少から上方修正された。
世界
(1)生産量 3億5,539万トン(対前年度比 1.8%減)