備忘録として、世界の穀物需給についてアナウンスをしています。

全体の需給見通しは、前年度に引き続き「生産量は消費量を下回る見込み」。


出所:農林水産省大臣官房食料安全保障課国際需給動向把握担当

   米国農務省、2月8日(現地時間)
   2018/19年度の10回目の世界及び主要国の穀物・大豆に関する需給見通し

2019年1月の米国農務省穀物等需給報告の発表が行われなかったため、2018年12月発表値と比較しています。


2018/19年度の穀物の生産量は消費量を下回る見込み

世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量   26億275万トン(対前年度比 0.5%
(2)消費量   26億4,268万トン(対前年度比 1.7%増)
(3)期末在庫量 7億7,217万トン(対前年度比 4.9%減)
(4)期末在庫率 29.2%(対前年度差 2.0ポイント減)

 
《主な品目別の動向》
 
〈小麦〉
 世界の生産量はロシアの春小麦の単収・収穫面積の上方修正も、ロシアやEU、豪州等での乾燥の影響を受け生産量は減少する見込み。
 世界の消費量は、米国での飼料用等需要の下方修正も、中国での飼料向け需要の上方修正により前年度より増加する見込み。
 世界の消費量は生産量を上回り、期末在庫量は前年度より減少する見込み。

(1)生産量 7億3,475万トン(対前年度比 3.79%減)
米国等で増加、EU、ロシア、豪州等で減少。
(2)消費量 7億4,723万トン(対前年度比 0.4%増)
中国インド等で増加、EU、ロシア等で減少
 (前々月に比べ中国で上方修正)
(3)期末在庫量 2億6,753万トン(対前年度比 4.5%減)
中国等で増加、ロシア、EU、米国等で減少。
 (前々月に比べ中国で下方修正)
(4)期末在庫率 35.8%(対前年度差 1.8ポイント減)


〈とうもろこし〉
 米国で単収の下方修正により生産量が前年度より減少するものの、アルゼンチンで降雨に恵まれ前年度より増加することから、世界の生産量は前年度より増加する見込み。
 世界の消費量は生産量を上回り、期末在庫量は前年度より減少の見込み。

(1)生産量 10億9,961万トン(対前年度比 2.2%増)
アルゼンチン、ブラジル、ウクライナ等で増加、米国、南アで減少
 (前々月に比べ、アルゼンチンで上方修正、米国で下方修正)
(2)消費量 11億3,064万トン(対前年度比  4.2%増)
中国、EU、ブラジル等で増加(前々月に比べ、米国で下方修正)
(3)期末在庫量 3億978万トン(対前年度比 9.1%減)
・アルゼンチンで増加、中国、米国、EU、メキシコ等で減少
 (前々月に比べ、アルゼンチンで上方修正)
(4)期末在庫率 27.4%(対前年度差 4.0ポイント減)

〈米(精米)〉
 世界の生産量は、中国の単収・収穫面積の増加により上方修正されたことから、前年度より増加する見通し。
 世界の生産量は消費量を上回り、期末在庫量は前年度より増加する見込み。

(1)生産量:4億9,587万トン(対前年度比0.2%増)
 (
前々月に比べ、中国で上方修正)
(2)消費量:4億9,027万トン(対前年度比1.6%増)
(3)期末在庫量:1億6,762万トン(対前年度比3.5%増
・中国等で増加
 (前々月に比べ、中国で上方修正)

(4)期末在庫率:34.2%(対前年度差0.6ポイント増

2.世界の大豆需給の概要(見込み)
 世界の生産量は、ブラジル南部・中西部で乾燥天候となったことによる単収の下方修正により減少するものの、アルゼンチンでの増加等から、前年度より増加する見込み。
 消費量は中国で搾油需要の低下により下方修正された。
 世界の生産量は消費量を上回り期末在庫量は前年度より増加する見込み。

(1)生産量 3億6,099万トン(対前年度比 6.2%増)
アルゼンチン、米国等で増加、ブラジルで減少
 (前々月に比べブラ
ジルで下方修正)

(2)消費量 3億4,944万トン(対前年度比 3.3「%増)
アルゼンチンで増加。
 (前々月に比べ中国で下方修正)
(3)期末在庫量 1億672万トン(対前年度比 8.8%増)
米国、アルゼンチン等で増加、ブラジル、中国等で減少。
 (前々月に比べ、ブラジルで上方修正、アルゼンチンで下方修正)
(4)期末在庫率 30.5%(対前年度差 1.5ポイント増)


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