北アルプス縦走初日は夜行バスの疲れもあったのか、寝落ちをすることが出来ましたが、6人部屋に5人押し込まれていたので、やっぱり落ち着かなかったですね。

さて、2日目の行程は一気に槍ヶ岳山荘まで向かうハードな内容。
コースタイムで10時間
11時間程度で歩ければ御の字

西岳から先はどうなるのかわからないので、まずは大天井岳に向かい出発。
暗い中、強い風を受けて表銀座の稜線を行きます。

いくらキレイな稜線といえども山道は山道。
暗い中ヘッドライトの明かりに支えられゆっくりゆっくりと進んでいきます。

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振り返ると燕山荘がもうあんなに小さくなって、寂しいような気がします。
その一方で新しい道に踏み入れたことにワクワクもしていました。

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稜線は、岩が多く登山靴の堅さに助けられます。
ところどころ小休止を取り、カロリーメイト的なものを食べていきます。
シャリバテだけは避けたいですからね^^;


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遠くに大天井岳が見えます。
今日は、その大天井岳の先、さらに西岳の先まで歩みを進めます。
その先に佇む槍ヶ岳には雲がかかって、なんだか心がざわつきます。

 ホントにオレ大丈夫かな?

と、その光景にビビりつつも、気持ちはとっても前向きでした。

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小槍は見えますが、槍ヶ岳は雲の中。
そろそろ朝ご飯にしようと、切通岩の近くで山小屋で頂いたお弁当を広げます。

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ちまき風オニギリと、梅干し、シュウマイ、豚の角煮。
これすっごく美味しくてビックリ!
もしかすると燕山荘で出される朝食より僕は好きかも知れません^^;
でも、あったかいご飯もいいし、甲乙つけがたいです。

さて、そうして進んでいくのですが、残念ながら 小林喜作レリーフ は見つけられず^^;
常念岳と槍ヶ岳の分岐点へ到着。

大天井岳は撒くことに決めていたので、槍ヶ岳方面へ迷い無く歩みを進めます。

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この岩だらけのところ、ちゃんとした登山道!
下に目を向けると

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これ滑落したら、けっこうヤバいんじゃ無いの?
そんな気持ちに少し震えつつも、登山靴の底の堅さによる安定感に助けられて進んでいきます。

が、この後、梯子やら鎖が連続します。
場所によっては、けっこう危険だなと思えるところも。

もちろん、そんなところで悠長に写真なんて撮っていられません^^;

そんな緊張感にヒリヒリしながら、ようやく大天井ヒュッテへ到着。

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この山小屋は 水2リットル の販売をしています。
この先の山小屋でも500mlペットボトルの水は売っていますが、2リットルもの量は販売していないので要チェックです。

さて、ここでトイレを済ませて、ちょっと休憩。
ホッとしますが、ハナアブがたくさんいて、脇に置いたザックも自分もハナアブだらけw

常念岳へ向かう人の数に比べると、グッと人数は減りまばらになります。
静かな山の雰囲気は気持ちいいのですが、尾根の南は風が殆ど無く日差しが強くて体力を消耗します。
尾根の北側は強い風が吹くので、北側を進んでいきたいというのがこの時の本音でした。


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少し下がった場所なので、樹林帯を歩きます。
変化があって楽しい山道。
とはいえ、なかなか大きくならない西岳にやきもきしながら歩みを進めます。


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正直、そろそろ休みたいというのが本音。
流石に肩がいたくなってきています。

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そうしてお昼前にようやくヒュッテ西岳に到着。
うどんを注文して、ザックを置いて、靴を脱いで、しばしの休息。

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汗でぐっしょりしていても、停滞していると涼しいくらい。
暖かいものがありがたいです。

そして、トイレを済まして、ヘルメットに被り直して、いざ 東鎌尾根 へと歩みを進めます。

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ここから一気に下がって、そして槍ヶ岳に向けて登り返すコース。
眺めているだけでも、今までのコースとは違うことがわかります。
ここまで来たら覚悟を決めていくだけ。
ちょっと大げさかも知れないけれど、そうおもっていました。

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いきなり連続する梯子や鎖が出てきます。
三点確保も必要な場所もあり、急にコースの難易度が上がっています。
尾根道も、かなり痩せているところが多い印象。
もちろん、緊張感もぐーーーーーんっと上がります!

それでも、なんとかかんとか 水俣乗越 に到着。

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実はこの時、さらに2時間以上もあんなところを進むのかと思うと、

 槍沢に下りちゃおうかな

なんて弱気の虫も騒いでいました。
が、あと3~4時間は行動出来るだろうと自分の体力と水の量を秤にかけて進みます。

なお、ここの分岐は標識には無いのですが写真の奥に

 北鎌尾根コースへのアプローチ道

があります。
北鎌尾根は高難易度のバリエーションルートの為、行ったら死ぬことでしょう。
多分、穂高連峰の難所 大キレット を越えていける人でも、北鎌尾根は無理なんじゃないのかな、という漠然とした印象を持っています。

なお、後々気がついたのですが

 槍沢に下るコースの方が危険

でしたw
あー、弱気の虫に打ち勝って良かった~^^;

とはいえ、ここから先が、ボクにとっては難所だらけ。

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この写真の登山道はどちらに進むかわかりますか?
左奥に向かうのでは無く、右上に上っていくんですよ。
もうこの頃には慣れてきましたが、それでもこの先ってどうなっているんだろうと怖い気持ちがありました。

シャリバテを避けるべくエネルギー補給はしていたのですが、朝4時から行動していたために正直ヘロヘロ。
ハァハァ言いながら上を見上げれば、先ほど下りてきた梯子の連なりに絶句。

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しばらくすると天気も徐々に崩れてきそうな感じに・・・。
後から来る人達にも抜かれ、頑張って前に進むものも、目的地はほど遠い。

すれ違った方に

 ヒュッテ大槍ってどのあたりですか?

と尋ねると、

 あの三つ目のピークの影に隠れているよ

とのこと。

 ですよね~

と思いつつも、内心のガックリ感はハンパない訳です。

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そして、肩も脚も痛くなりながらも登っていくのですが、

 遂に雨が降り始める・・・T_T

大きな岩陰で、カッパを着込むのですが、この頃になると

 もうピバークしちゃおうかな

なんて思いがチラリと頭をかすめるのですが、まだ大したことないんだから急いで移動すればなんとか間に合うはず。
もう一度気持ちを奮い立たせて進んだところ ヒュッテ大槍 が突如として顔を覗かせます。

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 助かった~T_T

と思った自分。
そこに、あのバスで隣になった人が現れてビックリ。
彼らはちょうど槍ヶ岳に登って帰ってきたところとか。

当初の予定は槍ヶ岳山荘まで進むハズだったのですが、もうちょっと先に進むのは無理と判断して、ヒュッテ大槍に駆け込みました。
駆け込んだのは15:20
燕山荘を出発して11時間以上が経過していました。

ちょっと無理しすぎでした。
燕山荘からならヒュッテ西岳でもう一泊するか、もしくは初日を頑張って大天荘まで脚を伸ばすべきでした。

もし参考にされる方がいらっしゃれば、どうぞご注意下さいませ。
特に西岳から先は、アップダウンが多く、さらに緊張感を強いられるシーンが多いために、中級者以上は別かとは思いますが、脱初心者を標榜する方にはハードです。
山小屋でご一緒した方々も

 このコースは勧められないね~

と苦笑いをしていましたw

なお、晩ご飯は燕山荘グループだけあって大満足、

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もちろんご飯とスープはおかわり自由
その他に、ペペロンチーノもありました。
疲れが吹き飛びます\(^_^)/

日が暮れ始める中、ほんの数時間前までへこたれていた自分がウソのよう。
この景色を楽しんでいる自分がいました。

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槍ヶ岳もすっかり雲が失せて、美しいシルエットが浮かび上がります。

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さらにしばらくすると満天の星空が広がります。

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さて、明日は果たしてどうなるのか。

 天気はどうか?
 体調はどうか?
 そして人の出はどうか?

槍ヶ岳に登れれば良いなと思いつつも、なんだかそんなことどうでも良くなっている自分がいました。
だってさ、今こうして生きているんだもの。



-タイム-

4:10 燕山荘出発 

5:25 大下りの頭
6:50 切通岩付近
7:20 常念分岐

8:05 大天井ヒュッテ
8:45 ビックリ平 
9:45 赤岩岳50m手前
10:45 ヒュッテ西岳到着
11:20 ヒュッテ西岳出発
12:30 水俣乗越
12:55 第一展望台
15:20 ヒュッテ大槍