備忘録として、世界の穀物需給についてアナウンスをしています。
精米在庫量は対前年比で安定的に減少し過去最低レベルを維持。 


出所:農林水産省大臣官房食料安全保障課国際需給動向把握担当

   米国農務省、10月9日(現地時間)
   2015/16年度の6回目の世界及び主要国の穀物・大豆に関する需給見通し


2015/16年度の穀物全体の生産量は消費量を下回り、大豆の生産量は消費量を上回る見込み-
 

世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量   24億7,405万トン(対前年度比 1.1%減)
(2)消費量   24億7,947万トン(対前年度比 0.4%増)
(3)期末在庫量 5億3,968万トン(対前年度比 1.0%減)
(4)期末在庫率 21.8%(対前年度差 0.3ポイント減)

 
《主な品目別の動向》
 
〈小麦〉
 生産量は、カナダでプレーリー西部の乾燥により減少、インド、EU等でも減少するものの、豪州で十分な下層土壌水分の維持により増加、中国、ウクライナ等で増加することから、世界全体では史上最高の前年度を更に上回る見込み。また、消費量は、EU等で増加することから史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回り、期末在庫率は前年度より上昇。
 
(1)生産量 7億3,279万トン(対前年度比 1.0%増)
中国、豪州、ウクライナ等で増加、インド、カナダ等で減少
 (前月に比べ、米国等で上方修正)
(2)消費量 7億1,641万トン(対前年度比 1.3%増)
(3)期末在庫量 2億2,849万トン(対前年度比 7.7%増)
・中国、米国、EU等で増加、インド等で減少
(4)期末在庫率 31.9%(対前年度差 1.9ポイント増)

〈とうもろこし〉
 生産量は、中国、南アフリカ等で増加するものの、EUで乾燥により減少、米国、ブラジル等でも減少することから、世界全体では史上最高の前年度を下回る見込み。また、消費量は、ブラジル、中国等で増加するものの、EUで飼料用需要が減少すること等から前年度より減少する見込み。
 世界全体の生産量は消費量を下回り、期末在庫率は前年度より低下。

(1)生産量 9億7,260万トン(対前年度比 3.6%減)
中国、南アフリカ等で増加、EU、米国、ブラジル等で減少
 (前月に比べ、ウクライナ等で下方修正) 
(2)消費量 9億8,079万トン(対前年度比  0.8%減)
ブラジル、中国等で増加、EU等で減少
(3)期末在庫量 1億8,783万トン(対前年度比 4.2%減)
・中国等で増加、米国EU、ブラジル等で減少
(4)期末在庫率 19.2%(対前年度差 0.7ポイント減)

〈米(精米)〉
 生産量は、米国で収穫面積の減少及び2011/12年度以来の低い反収、タイで乾燥による収穫面積の減少及び反収の低下により減少することから、世界全体では前年度を下回る見込み。また、消費量は、中国等で増加することから史上最高となる見込み。
 
 世界全体の生産量は消費量を下回り、期末在庫率は前年度より低下し、2006/07 年度以来の低い水準。

(1)生産量 4億7,402万トン(対前年度比 1.0%減)
・タイ等で減少
(2)消費量 4億8,752万トン(対前年度比 0.6%増)
・中国等で増加
(3)期末在庫量 8,829万トン(対前年度比 13.3%減)
・タイ、インド等で減少
(4)期末在庫率 18.1%(対前年度差 2.9ポイント減)