備忘録として、世界の穀物需給についてアナウンスをしています。
精米在庫量は対前年比で安定的に減少し過去最低レベルを維持。 


出所:農林水産省大臣官房食料安全保障課国際需給動向把握担当

   米国農務省、9月11日(現地時間)
   2015/16年度の5回目の世界及び主要国の穀物・大豆に関する需給見通し


2015/16年度の穀物全体の生産量は消費量を下回り、大豆の生産量は消費量を上回る見込み-
 

世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量   24億8,169万トン(対前年度比 0.7%減)
(2)消費量   24億8,570万トン(対前年度比 0.7%増)
(3)期末在庫量 5億4,154万トン(対前年度比 0.7%減)
(4)期末在庫率 21.8%(対前年度差 0.3ポイント減)

 
《主な品目別の動向》
 
〈小麦〉
 生産量は、カナダでプレーリー西部の乾燥により減少、インド、EU等でも減少するものの、中国、米国等で増加することから、世界全体では史上最高の前年度を更に上回る見込み。また、消費量は、米国等で増加することから史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回り、期末在庫率は前年度より上昇。
 なお、EUの生産量は、反収が当初予測を大きく上回ったことから、前月より上方修正。
 
(1)生産量 7億3,161万トン(対前年度比 0.9%増)
中国、米国、豪州等で増加、インド、カナダ、EU等で減少
 (前月に比べ、EU等で上方修正)
(2)消費量 7億1,636万トン(対前年度比 1.3%増)
・米国等で増加
(3)期末在庫量 2億2,656万トン(対前年度比 7.2%増)
・中国、米国等で増加、インド等で減少
 (前月に比べ、EU等で上方修正)
(4)期末在庫率 31.6%(対前年度差 1.8ポイント増)

〈とうもろこし〉
 生産量は、中国、南アフリカ等で増加するものの、EUで乾燥により減少、米国、ブラジル等でも減少することから、世界全体では史上最高の前年度を下回る見込み。また、消費量は、ブラジル、中国等で増加するものの、米国、EUで飼料用需要が減少すること等から前年度より減少する見込み。
 世界全体の生産量は消費量を下回り、期末在庫率は前年度より低下。

(1)生産量 9億7,810万トン(対前年度比 2.9%減)
中国、南アフリカ等で増加、EU、米国、ブラジル等で減少
 (前月に比べ、EU、米国で下方修正) 
(2)消費量 9億8,562万トン(対前年度比  0.1%減)
ブラジル、中国等で増加
 (前月に比べ、EU等で下方修正)
(3)期末在庫量 1億8,969万トン(対前年度比 3.8%減)
・中国等で増加、EU、米国ブラジル等で減少
 (前月に比べ、米国等で下方修正)
(4)期末在庫率 19.2%(対前年度差 0.8ポイント減)

〈米(精米)〉
 生産量は、米国で収穫面積の減少及び反収の低下、タイで乾燥により作付面積の減少、ミャンマーで7月下旬から8月中旬にかけての広範な洪水により減少することから、世界全体では前年度より減少する見込み。また、消費量も、中国等で増加することから史上最高となる見込み。
 
 世界全体の生産量は消費量を下回り、期末在庫率は前年度より低下し、2006/07 年度以来の低い水準。

(1)生産量 4億7,576万トン(対前年度比 0.6%減)
(2)消費量 4億8,742万トン(対前年度比 0.7%増)
・中国等で増加
(3)期末在庫量 9,016万トン(対前年度比 11.5%減)
・インド、タイ等で減少
(4)期末在庫率 18.5%(対前年度差 2.5ポイント減)